名古屋の骨董と買取業者の選び方について
名古屋で、急に骨董品を扱わなければいけなくなって困ったことはないでしょうか。
名古屋は歴史が古く昔から栄えていた都市ですので、骨董品が比較的多く眠っています。骨董品の多くは旧家や寺院などから出てくることが多いのですが、そういったものは昔から栄えていた都市に多くあるからです。名古屋に住んでいて、今まで骨董品に縁のなかった方が、急に骨董に関わる必要が出てきたという場合にどうすればよいかを、ここでは説明いたします。
骨董品とはなにか
骨董品とはどのような定義になるでしょうか? WTOによると、100年を経過した古美術品のことを「アンティーク」と呼んでいます。日本の「骨董」も、基本的にはこの「アンティーク」と同じなのですが、日本の場合はもうちょっと短く、数十年経ったものも骨董と呼ばれることが多いです。また、江戸時代に骨董収集が始まったのですが、その時に扱われたものが茶道具であることから、骨董品というと茶の湯や掛け軸などをイメージする人も多いと思います。
骨董に縁のない人が骨董に関わる時
茶道を習っている人や身近にいる人にとっては、骨董は比較的身近なものと感じられるでしょう。しかしそうではない人にとっては、骨董品というのはテレビの中で見るだけのものなのが普通です。
しかしそういった人でも、骨董品に急に関係しなければいけないことがあります。それは遺産整理や財産整理の場合です。本人が骨董に関係ないライフスタイルだったとしても、亡くなった方がそうでない場合もありますし、家系上昔で言う「当主」という立場になっていて、親戚を代表して財産を整理する判断をしなければいけないという場合もあります。
また亡くなった時だけではなくて、家の建て替え時に骨董品が出てくることがあります。古い家の押し入れの中や蔵の中にずっとしまいこまれていて、いつ頃誰が集めたものなのかよく分からない、そもそも価値があるのかどうかも分からない、ただ古そうなものがある。これは一体どのようにすればいいのでしょうか。
また、ご家族ご親戚だけでなくとも、職業柄このような事に触れることもあります。税理士や司法書士又は不動産業の方によくあります。クライアントが財産として骨董品を持っていて、その骨董品の価値を試算しなければいけないことがあります。これも普段から骨董品やアンティークなどに興味を持っていれば見当もつきやすいのですが、そうでない人にとってみれば、全く何をしていいか分からないというのが本当のところではないでしょうか。
骨董の取引はどのような仕組みになっているか
骨董品そのものを趣味としているならばいいのですが、そうではない場合は、そもそも骨董品取引の仕組みが分からないと思います。
取り扱い品目から話します。骨董品と言うと伊万里焼や茶道具や掛け軸などがすぐに思い浮かびますが、新しいものも骨董品として市場に流通しています。例えば戦前の軍服や勲章、高度成長期のおもちゃのコレクションなども骨董品買取業者の取り扱い品目に入ります。買いたいと思う人がいれば市場は成立するので、何が骨董品なのかという定義は、実はあまり重要ではありません。
次に市場について話をすると、基本的に骨董品はマーケットやオークションで流通しています。マーケットは、例えば神社などで開かれる「骨董蚤の市」のようなものをイメージしてもらえば良いかと思いますし、またサザビーのオークションの名前を聞いたことがあるかもしれません。基本的にはそのようなイメージで大丈夫です。つまり一点ごとに相対で値段を決めるという仕組みです。そこには工業製品のような定価や品質保証はありません。
したがって、骨董品を売るというのは、基本的にはマーケットやオークションで買い手を探して取引をすることになります。買い手は、その骨董品が本物であるのかどうかの見極めを自分で行います。掘り出し物があるかもしれませんし、偽物を掴まされてしまうかもしれません。それも自己責任であり、骨董趣味の面白さの一つとも言えます。
しかし、骨董そのものに特に興味のない人にとっては、このようなマーケットやオークションでの相対取引はリスクが高すぎますし、手間がかかりすぎるでしょう。そのため骨董の買取りという仕事が出てきます。この業者は骨董品の買取りを専門に行ないます。自分が買い取った骨董品を、オークションやマーケットで売却して利益を得るわけです。
従って、骨董品そのものを扱うことが趣味である人を別にすれば、骨董業界との付き合いというのはこの買取り業者との付き合いになります。
買取業者の選び方
ではどのような買取業者を選べば良いでしょうか。
昔から骨董には骨董屋や古道具屋という商売があります。目利きのできる店の主人がおり、顧客も骨董の好きな同好の士です。ある時は骨董を買い取ったり、ある時は骨董オークションへの出品を代行したりします。蚤の市で買い付けて、店頭に並べたり、掘り出し物をお得意様に売ったりすることもあるでしょう。
このような店は、店主もお客も目が肥えており、店は一緒のサロンです。詳しい人達ばかりで成り立っており、詳しくて頼りになります。もし懇意にしている骨董屋がいるのならば、そこに相談するのが一番早いでしょう。ご親戚の遺産整理で骨董品を処分しなければいけないと言った時に、その収集家である親戚の方が通い詰めていた骨董品屋があれば、そこに話をするのが一番早いです。骨董品は専門性の高いものであり、家電製品や車のように型番があるわけでもなければ、保証書があるわけでもありません。目利き、すなわち鑑定や査定が必要になります。例えばその親戚の方が茶道具を集めていたとすれば、当然懇意にしていた骨董屋は茶道具に詳しいでしょうから、茶道具の鑑定能力も持っていると考えられます。もちろんその骨董屋が信用できるのかという問題はありますが、それはまた別の問題であり、基本的には、故人と付き合いのあった骨董屋に相談するのが良いでしょう。
しかし懇意な骨董屋が見当たらない場合はどのようにすれば良いでしょうか。
これには二通りの状況が考えられます。
一つ目は遺産整理などで骨董品らしきものが出てきた場合です。骨董に詳しい人から見れば、これがどの時代のどのジャンルのものか分かるのですが、多くの場合はそれが分かりません。前述の通り、骨董品は専門性の高いものです。その骨董の専門分野を取り扱っている骨董屋に持って行けば良いのですが、それが分かりません。仮に分かったところで、それについての専門知識を持っている骨董屋を探すのは至難の技でしょう。
二つ目は古い家の建て替えなどで、押入れや蔵から大量の古そうなものが出てきた場合です。古くて価値がありそうに見えるのですが、本当のところは分かりません。そもそも値段がつくかどうかも分かりません。
このどちらの場合においても、骨董の買取り専門業者を選ぶのが良いでしょう。なぜなら買取り可能な商品の幅を広げるためです。専門性や地域性よりも、どのような品物でも取り扱うことができ、どのようなものでも査定ができるという方が大切になります。また全国に支店を持っている大きめの買取業者の方が良いでしょう。なぜなら幅広い品目が出てくるということは、それを買いたがる人は同じ地域だけにいるとは限らず、日本全国で販売網を持つほうが売りやすい、すなわち買取りやすいということになるからです。